「社長!大丈夫ですか!?」
「……ああ、問題ない」
宮川恭介が男の手を制止して、気を取り直したように起き上る。
きっと宮川恭介の会社の秘書か何か……かな?
確か以前宮川は有名家具の社長とか言ってたし、きっと同じ会社の人なんだというのは何となく分かる。
でも……
「ったく、見かけによらず乱暴だな……」
「なんだって?」
この凍りついた空気に緊張が治まらない。
乱れたネクタイをきつく締め直しながら、陽生を睨みつける宮川恭介の顔も鋭さを増している。
「俺はただ、果歩ちゃんに純粋に謝りたかっただけだ」
「信じられるか」
2人のバトルに拍車がかかる。
陽生は相変わらず氷のような冷たい表情で宮川を睨んでるし。
宮川がまた一言で言葉を発せようならば、再び掴みかかり、殴り出しそうな雰囲気に私はハラハラと陽生の腕を強く握るしかできなくて…
「いいか、これだけはよく覚えとけ」
そう言った陽生に再びドキリと顔を上げた。



