よく見ると、その人は どこかで見たことのある顏だった。 黒の短髪に、少し切れ長の瞳。 遠目から見ると、経ち振舞い雰囲気がどことなく陽生と似てるその人。 そしてそんな男の人が私の前で立ち止まった瞬間 「あ……」 私の瞳は大きく見開いた。 だって…… 「やあ、久しぶりだね」 なんで、まさか… 「こんな所で会えるなんて奇遇だね」 そう言ってニッコリと笑ったその男の姿を私は今でもはっきり覚えてる。 宮川恭介…… 以前、陽生のお父さんのホテルで私に強引に迫ろうとした最低最悪の男だった。