―――…
「なんか疲れた……」
「……悪い、しっかりした奥さんで助かるよ」
そう言って少しぎこちなく笑った陽生に今日何度目かの不満の目を向ける。
たくっ、誰のせいだと思ってるのよ。
これじゃあ、お金がいくらあっても足りな……
て、わけでもないから複雑な気持ちになってしまう。
正直、籍を入れてすぐ渡された陽生の通帳を見て愕然としたのを覚えてる。
だって、その金額が冗談抜きでにすごかったから。
いったいゼロがいくつあるのって。
下手したら、働かなくても当分遊んで暮らせるんじゃないかってぐらい。
今まで見たことのない桁に、本気で目が点になり、思わず鳥肌さえ立ってしまったほどだ。



