☆甘い体温・短編集☆


「ねえねえ、こっちとこっちだったらどっちがいいと思う?」



そんな姿に隣の陽生も終始にこやかだ。


何故か置いてある商品にはあまり目を向けず、私の方ばかりを見ては楽しそうに微笑んでばかりいる。


その表情があまりにも優しくて真っ直ぐ突き刺さってくるから…



「あの、私じゃなくてこっちを見てほしいんだけど……」



思わず服から顔を上げ、不満気に口を尖らせてしまった。


だけど陽生はそんな私を見つめながらただただ愛しそうに「ん」としか言わない。



「ちょっと……」


「いや、何かこういうのいいよな」


「は?」


「こんな生き生きとした果歩は久しぶりだし、何か見てて飽きないつーか……めちゃくちゃ可愛い」



そんなことを言うから困ってしまう。