☆甘い体温・短編集☆


窓越しに映る陽生の顔が驚くほど真剣だった。


それでいてものすごく優しいっていうのか…



「だからさ。あんまり焦るなよ。俺は今の果歩でも十分いいと思うけど?」


「はる……」


「まあ、お前の気持ちも分かるけど。焦る気持ちも十分わかる。でもな。それでもゆっくり今の自分を楽しんだ方が儲けもんだ」


「今の…自分?」


「ああ、お前はできないことが多いって言ったけど、俺からしてみれば今のお前にしか出来ないことなんて山ほどあるぞ。

子供だから出来ること。子供のお前にしか感じられない事なんて気付かないだけで、周りに沢山あるんだよ。逆に大人にはできないこととかな」



大人には出来ないこと……