☆甘い体温・短編集☆


えっ、えっ?


一瞬の出来事に理解が出来ない私。



「あ、あの……」


「この数時間、必死で我慢した自分を褒めてやりたい。てか奇跡だな」



陽生が一人納得するように、私の髪を指ですくう。



「果歩の寝顔見ながらどんだけ寝込みを襲おうとしたか。

しかも、お前ときたら一人で勝手に脱ぎ散らかすし、挙句の果て俺の服まで脱がせて平気でギュッと抱きついてくるし」



陽生の顔がグッと近づいてくる。



「そのくせ俺をその気にさせて手を出そうとした瞬間、グタッといきなり死んだように寝られるわ、なんちゅうファインプレーだよ」


「う、うそ…」



てことは、もしかして…



「し、してなかったの!?」


「当たり前だろ。いつ誰がしたっつったよ。俺はもそんなこと一言も言った覚えはねぇぞ」


「で、でもっ」


「それに、果歩の寝込みを襲うのはもうこりごりだ。少し前、それで1週間口を聞いてくれなかったのはどこの誰だよ」