ハッピーエンドじゃ終われない【短編】



そして上唇を甘噛みされる。




「ふ……」




「俺を忘れた罰だよ」




「思い出したじゃない…」




「時間切れ」




そして力強く抱きしめられて口づけ合う。




もうなんだっていい。
貴方に溺れたままでいたい。




だって本当は、私だって貴方にずっと会いたかった。




忘れていた訳じゃない。
気付けなかっただけなの。




気付けなかった自分が
悔しくて堪らない。