『まさかここで意見が 合うとは思わなかったな』 『私も。でもハッピーエンドじゃないのが好きなんて、貴方相当変わってるわ』 『それを言ったら君もだろ』 『そうね。 私だめなの。ハッピーエンドはどうしてもご都合主義な気がして。 全部がそういう訳じゃないのは分かってるんだけど』 『俺もだ。むしろ強烈なバッドエンドの方が気持ち的にくるね』 『そうかも。 両想いより悲恋とか』 『この本みたいに?』 軽く本を持ち上げる彼に 私も微笑む。