一期一会だと思ってた。 あの時私はまだ学生で 少し年上のこの人が落とした本が 偶然にも私の大好きな本と同じだったから、まるで大人にでもなった気分で彼に話しかけたのだ。 そして奇遇にもぴったり一致した私たちの台詞。 声が合った瞬間 お互いしばしキョトンと見つめ合ったあと吹き出したのを覚えてる。