「やっぱりあゆはバスケ部の仲間で固まっちゃうのかなぁ…」
「うーーーん、その可能性は高いかもしれないけど、最終的に決めるのは本人だからね。流れにまかせるしかないよ」
「せっかく同じクラスになれたのに、グループ分かれるなんて…」
「大丈夫!私は柚と行動するから。やっと同じクラスになれたんだしね」
「ありがとう、映美佳…」
映美佳がいて良かったぁ。
また一人に戻るのは、やっぱりキツイと思っていたから……。
映美佳は私と同じM小出身で、小3の時からずっと親友として仲良くしている。
でも小5の時から3年間は別のクラスで、それから中1の初めまでクラスに友達ができずに一人きりだった私を、外からサポートしてくれていた。
中学に入ってからは、都合が合えばだいたい一緒に登校していたし。
映美佳は他人だったらおそらく言いにくいだろうコトもきちんと私に言ってくれて、たくさんアドバイスもくれる。
いつもまるで私の親みたいな言動だし、たくさん心配されたし…。
でもそんな映美佳に、どれだけ救われたか分からない。
もちろんあゆやななっぺ、あかねちゃんも大切な友達なんだけど、映美佳はもっと特別って感じの存在なんだ。
「あっ、柚!ここにいたんだー?…って、ソコ柚の席か」
「あゆ…」
映美佳との話が落ち着いたところで、急にあゆが私と映美佳の間に入ってきた。
あゆは少し曇ってしまった私の顔を見るやいなや、私の目の前で両手を合わせてきた。
「ごめんっっっ!!!柚と話してたハズなのに、バスケ部の子と話し込んじゃった。怒ってるよね?ほんっとーーーにゴメン」
「あゆ…、もういいよ」
「いや、怒っていいところだから。遠慮しないでって、前から言ってるよね。もう叩いちゃってもいい!ごめんなさいっ!」
「いや、さすがにあゆのこと叩けないよ…」

