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期末テスト前日の放課後。
今日行われた勉強会には結局、拓は姿を見せなかった。
「あ〜、一区切りついたし、とりあえずここで解散する?時間的にもそろそろ帰らないと…」
あゆが伸びをしながらそう提案すると、ななっぺもうなずいた。
「そうだね。けど…学校で勉強会すると、あんまりリラックスできないよね。まあ2組の教室借りられて、図書室じゃなかっただけマシかなぁ」
ななっぺの言う通り、結局拓の家は借りられなくて、私と映美佳とあゆで担任の先生に教室を貸してくれと頼み込んで、やっと場所を確保することが出来た。
拓以外のいつものメンバーで机をくっつけて、私は誰かから呼ばれたら、その度に席を移動。
お菓子やジュースも持ち込めないし、いつもに比べたら確かに疲れたかも。。。
私も腕を伸ばしてから筆記用具を片付け始めていたら、いきなり携帯のバイブの音が聞こえた。
「…あっ、ごめん。私だ。………もしもし?」
その携帯の持ち主の映美佳が携帯に出て、小声で話し始めた。
するとあかねちゃんが倉本くんの方を見た。
「てっきり私、倉本のケータイだと思った〜。でもさぁ、意外とマジメに勉強してたじゃん。やればできるのに、なんでやんないかな〜?」
「いちいちうっせーなぁ、馬場は。俺だって多田に言われたことぐらい守るっつーの。ケータイ切ってるし」
「へぇ〜〜〜。ホントにマジメだ。どしたの、急に?」
「つっかかってくんじゃねーよ」
そうあかねちゃんに言い捨てた倉本くんは、机を元の位置に移動して、自分の荷物を片付け始めた。

