引っ込み思案な恋心。-2nd






「細井さんは…、3組だから2番目か。まあ大丈夫でしょう。ここに書いてあるけど…、『2組の皆さん、お願いします』って言ったら2組の演奏が始まるの。ここだけ言ってくれるかな?あと演奏終わって『ありがとうございました』は、杉田さんが舞台から降りてそのまま言えばいいから」



「分かりました」






自分のクラスの演奏に自分で『ありがとうございました』って言うのか…。






何か複雑な気持ちなんだけど、私がサイドにいる間は、クラスとか関係なく中立の立場じゃないといけないし…、仕方ないんだけどね。






「それじゃあ始めましょう。とりあえずみんなサイドに座って?で杉田さんはマイクのスイッチ入れたら台本の一番始め…『本日はご来場頂き……』ってトコから読んで」



「はい」






サイドに置いてあった長机の後ろには、すでにパイプ椅子が何個か並べてあり、机の上にはマイクが2つ置いてあった。






とりあえずマイクの置いてある席に座ると、その横にななっぺが座ってきた。






「…柚、大丈夫?リハなんだから、緊張しなくていいよ」



「うん…」






席に着いて、マイクの側面にあったスイッチを『入』にすると、急に緊張が込み上げてきた。






みんな準備にいそしんでるけど…





一応聞かれてるんだよね!?






そう思った途端、台本を持つ手が震えだした。






「…柚?先生待ってるよ?」






ななっぺが小声で私の耳元に話しかけてきた。






ななっぺの言葉でステージに立っている先生の方を見ると…、確かに腕を組んでこっちを見てる…!