「うちらも帰るか〜。…ってか、もう暗くなりそうじゃん。柚もななっぺもこんな遅くまでホントによく頑張るよね〜」
「3組の放課後練習もかなりすごいよ。うちは放課後は15分って決めてるから…」
「あ、終わったのは20分ほど前だよ?久しぶりに柚と帰ろうと思って待ってたんだー」
「え?そうなんだ…。それでもかなり遅いよね」
靴箱で上履きを履き替えた後、靴箱の出入口で待っていたあかねちゃんと、また歩き出した。
出入口のガラス扉を手で押し開けると、冷たい風が私達の顔に打ち付けてきた。
もう陽が落ちて闇が包み込もうとしてるし…
こんな寒い中、時間かけて歩いて帰るのか。
一人だったらきっとため息が白い息となって出てきてるところだろうけど、今日は隣にあかねちゃんがいる。
それだけで、少しだけ安心できる。
「あ〜〜〜、寒い。寒いしか言葉出てこないー」
「ホント寒いねー」
私は持っていたマフラーを首に巻き付けた。
あかねちゃんもカバンから白い手袋を取り出して付けていた。
「雅樹から聞いたよ。やっぱり柚、クラスの人に責められて大変だったみたいだね〜」
「マサキ???」
『誰?』って感じであかねちゃんに聞き返すと、あかねちゃんは「あー!しまった!!」と叫びながら白い手袋がはめられた両手でほっぺを包んだ。

