相変わらず二人とも口ゲンカはすごいな。。。
あゆがいると更にヒートアップしてるんだろうけど、拓はめんどそうに「はいはい」と言いながら、ななっぺに引っ張られた制服を手で直し始めた。
「あかねちゃんにも言うの?でもたぶん倉本から聞くんじゃないかな?今頃びっくりして叫んでるかも……」
「あー、確かに。たぶんマサにとっても衝撃だったろうなー。柚が実行委員とか……」
「そう考えると、あの勉強会メンバーのネットワークってすごいかも…。全員に情報伝わるの早過ぎでしょ」
うちのクラスで起こった出来事も、あっという間に3組に伝わっちゃうんだな。
クラスが変わってもこのネットワークの速さは変わることがない。
……それだけで思わず感心してしまう。
「とにかく、うちのクラスの実行委員は私がやるから。瀬川も万が一他に候補者いたら私の援護よろしく」
「分かった。柚を安心させなきゃな」
「ありがとう、二人とも。じゃあ私、そろそろ行くね」
「おう。あんまり落ち込むなよ、柚」
拓と話をするまで、確かに気持ちがかなり落ちてたんだけど…
拓やななっぺに励まされると、自然と頑張ろうと思えた。
ほら、こうやって拓が笑顔で手を振ってくれて、私も笑顔で返すことができてる。
これからどんなに大変な仕事が待っているのか分からないけど……
拓の応援があれば、頑張れるような気がした。
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