引っ込み思案な恋心。-2nd






「でも…、決まったものは仕方ないから…」



「小学校の時からこういうクラスの代表みたいなのとかやったことないじゃん!結構大変だよ、実行委員って」



「え…?」



「ああ〜。柚は確か、去年の合唱コンクールの練習期間、ほとんど休んでたもんね。あの時ななっぺが実行委員だったんだけど、クラスの自由曲が第1希望取れなくて責められたりとか大変だったんだよー」



「そっ、そうなの?」






あゆは去年を思い出すようにそう言って、私の机の上に合唱コンクールの資料を差し出してきた。






「ここにクラスの自由曲の候補、第5希望まで書き込んであるから。どっかのクラスとかぶったら…、確かジャンケンで勝ったクラス以外は第2希望、それでもかぶったら第3、第4希望って感じに繰り下がっていく形式だったと思う」



「ジャンケンで決めるんだ……」



「第1希望のこの曲も、かなり人気あるからジャンケンの可能性は否定できないよ。あとは歌う順番とかもジャンケンで決めるみたい」



「順番も???」



「うちのクラス的には4番目、3番、2番、5番、1番目って希望でお願いしたいんだけど。これもかなりの争奪戦になりそうだな…」



「まあ…、4番目とか3番目とか、一番プレッシャー感じずに歌える順番だもんね」