引っ込み思案な恋心。-2nd


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「……………?」



「……あっ、柚!やっと目ぇ覚めた!!」



「え?拓……?」






目が覚めた途端、グラウンドの熱風よりも遥かに温度が低い、涼しくて爽やかな空気が頬をなでた。






あれ?



私、寝てる…?





しかも、目の前には拓がいる…?







「馬場達から『柚が倒れた』って聞いて、俺ずっと柚の側にいて……、気が気じゃなかったし。大丈夫か?」



「うん…、ありがとう。でも戻らなきゃ…」



「いや、柚の出番の綱引きはもう終わったと思うけど……」



「うそ!?」






そんなに長い間横になってた感覚がなかったから、てっきりまだ昼休みなんだと思ってたけど……





今、一体何時!?







「保健のセンセーは熱中症じゃねえかって言ってたんだけど…、あんまり無理しない方がいいから、このまま保健室で横になってろよ」






拓に言われて、今私が寝ている場所が保健室のベッドであることを知った。






…私、あんまり保健室にお世話になったことがないから、ココがどこなのかすらピンとこなかったよ。。。






「どうしよう…。綱引き出れなかったから一人欠けちゃったし、クラスのみんなにも迷惑かけたかも……」



「ああ、大丈夫。柚の代わりに多田が選手として出て行ったらしーから。アイツ女子のクセにバカみたいに力あるから、安心だろ?」



「あゆが……?」