「柚、大丈夫?話すの…、やっぱり無理?」
「別れたくない……、だけど……」
そのまま教室に戻った私は、制服に着替えて、映美佳と下校することになった。
あれからまた何分か経ったハズなのに、まだ頭の中で色んな思いが渦巻いていて、せっかく映美佳が聞いてくれてるのに全然説明できる状況じゃなかった。
「無理しなくていい。頼っていいんだよ、柚」
「どうしたらいいか、分かんないよ……」
何であんなことを言われないといけないんだろう?
何でわざわざ、私を悩ませるようなこと……。
「………分かったよ。まだ混乱してるみたいだから話さなくてもいいよ。でも、もし話せるようになったらいつでも話してね」
「ごめん…、映美佳……」
映美佳の優しさはすごく伝わってくるのに…
私は何も説明できない。
そんな私に微笑んでくれた映美佳にも、もどかしさを感じるよ……。

