引っ込み思案な恋心。-2nd






自分を好きになってくれた人を振るって、こんなに大変だなんて思わなかった。






もしかしたら




拓もななっぺも……、誰かを振るたびに本当は心が痛んでいるのかもしれない。





それを私の前で見せなかった二人は、本当にすごいなと思ってしまった。










倉本くんが帰っていった後、少しの沈黙が部屋を包んだ。






そして、その沈黙を最初に破ったのは……






「あっ!そういうことかぁ。何で私、気付かなかったんだろう」






急に何かに気付いた様子のななっぺだった。






「え?何?どうしたの、ななっぺ?」



「いや、やっぱりそうだよ。そうすればつじつまが合う…」



「だから何なんだよ、細井!自分だけ完璧に状況分かった顔すんじゃねーよ!!」






映美佳と拓に言われて、やっとななっぺは我に返り、私達の顔をじっと見てきた。






「あのね、分かっちゃったんだけど。違ってるかもしれないけど、たぶん当たってると思う」



「だから何が?まだマサのことで何かあるなら、引き返してもらうけど……」



「違う違う。あかねちゃんのこと。あかねちゃんさぁ……、倉本のコト、好きなんじゃない?」



「「「えっ!?」」」






またまた突然過ぎて、ななっぺ以外の私達3人は、驚くしかなかった。






拓…、さっきよりも更に口が大きく開いたままなんだけど。。。