いきなり間に入った映美佳が二人にそう尋ねると、「いや、ちょっと違う」と、倉本くんが首を振った。
「交換した後、俺は拓に『杉田と連絡先を交換したから』ってメールしたんだよ。まあ…、事後報告だけど。そしたら拓から一切連絡がなくなった」
「…で?柚はそれが本当の話ってコトにしていいの?」
「うん…。言い訳にしかならないと思ってるけど、油断してたら倉本くんに携帯奪われちゃって…、勝手に連絡先交換されてたというか……」
「なるほどね」
やっと事態を飲みこんだ映美佳は、腕組みをしながら深いため息をついた。
「あ、ごめん。ななっぺは知らなかったかもしれないけど、私は柚から相談受けてて。柚、瀬川と仲直りする前に倉本と一悶着あったみたいでさ。………告られてるんだって、倉本から」
「……えっ!?うそ???」
ななっぺ…、更に驚いて困惑した顔になっていってるのが、私から見ても分かる。
こんなことになるなら、映美佳だけじゃなくみんなにきちんと相談していれば良かった。
別のクラスだからとか、相手が忙しいからとかなんて、もはや言い訳にしかならないような気がした。
「そうだったんだ……。ごめん、いきなりすぎて言葉が見つからないんだけど…」
「ごめん、ななっぺ。相談しようと思っても機会がなくて…」

