「俺、実は塾に通ってんだよな。今日もその帰りなんだけど。…で、その塾の夏期講習、ずっと杉田と同じクラスだった」
「…え?そういえば柚、あかねちゃんに誘われて夏期講習に通ってるとか言ってたよね?」
「うん。なんか、偶然というか…、倉本くんとクラスが一緒になっちゃって」
「柚の塾のクラスって、学力順に分けてるんじゃなかったっけ?…ってコトは、倉本って頭いいってこと???うそでしょ?」
倉本くんの本当の実力に気付いてしまったななっぺは、ものすごく驚いてる。。。
そうだよね。
私も初めに倉本くんと同じクラスになった時、かなり驚いちゃったもん。
「まあソコは今問題じゃないから。で、そん時杉田とケータイの連絡先を交換したんだけどさ、それで怒ってんだろ、拓?」
「マサの気持ち知ってるからこそ…、柚を近付けさせることなんてできない。お前が逆の立場ならそうだろ?」
「そう?別にいいじゃん。勉強会を一緒にやってる友達なんだから…、連絡先知らない方がおかしくない?」
「マサは柚のコト友達なんて思ってないだろ!むしろ……」
「ちょっと待った!とりあえず整理すると、瀬川に無断で倉本と柚が連絡先を交換しちゃったってコトでいいの?」

