あゆが反省してくれてるのはすごく伝わってくるんだけど…
あゆはこの後、誰と行動するんだろう?
そっちの方が気になって仕方ない。
せっかくあゆと仲良くしてきたのに…、離れるなんて考えたくないよ。
「あの……、多田さんだよね…?1年の時から柚と仲良くしてくれた…」
そんな私達の押し問答を見かねた映美佳が、その会話に割って入ってきた。
映美佳の声で誰か他にいると知ったあゆは、びっくりした顔で映美佳の顔を見た。
「え?あれ?…どっかで見たことあるかもと思ったけど…、もしかして柚の小学校からの友達の人???」
「うん。小谷映美佳です。前に一度挨拶したことあると思うけど」
「あっ、やっぱりそーだよね?そう、1年の時に柚と同じクラスだった多田歩美です!よろしくー」
「よろしくね。ところでさ、私、せっかく柚と同じクラスになれたし、柚と行動一緒にしたいんだけど、多田さんはどうするの?」
「え、映美佳…?」
映美佳、いきなりあゆに核心突きつけてきたよーー。
どうしよう……やっぱり聞くの、怖いよ。
でも…いつかは聞かないといけないこと。
映美佳が間に入らなかったら、私はずっとあゆに自分から聞けなかったかも。。。
するとあゆは何かに気付いたような、ハッとした顔をした。
「あ…、そうだよね。柚の目には私がバスケ部の子達と行動するんじゃないかって見えたよね」
「あ、うん…。あゆに対して怒ってるというか、そっちの方が不安で…」
あ。
ちゃんとあゆに自分の気持ち、言えた。
やっぱり映美佳のフォローはすごいな。
私一人だけじゃ、また悩んで悩んで苦しんでた。
私がそっと映美佳の方を見ると、映美佳は私に向かって微笑んでくれていた。
映美佳…、本当にありがとう!!

