アナタの隣で



「…………そう

私、森田華です
颯と同じサークルなの」




ニコッと笑って華さんという人は凄くフレンドリーに自己紹介してくれた。


ちょっと彼女だって頷いた瞬間の間が気になったけど…
良い人だなって思った。



「……じゃあ、俺らもう行くから」



颯先輩が私の腕を掴み引っ張る。
焦ってるような…早くこの場から離れたいような…




「待って、颯先輩。
華さんに私も挨拶しなきゃ…」


「…愛梨」


私は颯先輩の手をゆるりとほどいた。



「華さん、はじめまして
桜木愛梨です」


緊張しながら
華さんに挨拶する。



「…颯~可愛いね?彼女♪」



「……あ、あぁ…」






今思った。
女の感ってやつなのか…
2人の空気が普通の友達じゃない気がする。






華さんはにっこりと笑って大きな目をパチパチさせながら颯先輩を見上げた。





「……でも颯の彼女って、高校生なんだ?
ただ可愛いだけって感じね?」