「さあ、行こう!やつらを止めにな。それが、赤星浩一がこの世界に生きる意味なんだ」

太陽の体が消えていく。

「一つに戻るぞ」

「!」

僕は、太陽の顔を見上げた。

「自分をじろじろ見るな」

太陽は笑い、

「アルテミアを頼んだ」

そのまま消滅した。

「いくぞ!赤星!」

太陽が消えると、僕の肩に手を乗せているのは、アルテミアに変わった。

「やつを倒すぞ」

「し、しかし…」

微笑むアルテミアに、僕は訊いた。

「他にも天使はいる。2人でいくより、アルテミアは」

「心配するな。あたしの部下も、人間も使えないやつばかりじゃない」

アルテミアは、僕を立たし、

「あたし達は、さっきの天使を叩く!それができるのは、あたし達だけだ!」

真っ直ぐ目を見た後、大きく頷いた。

「わかったよ」

僕も頷いた。

「いくぞ!赤星!」

2人は同時に、空へと飛び上がった。





「ギラブレイク!」

ギラの必殺技が、天使を黒焦げにした。

「む、無駄だ!」

天使は灰になりながら、ギラの後ろを指差した。

「人間から罪は消えない。今の状況ならば、次の天使も召喚できる。ハハハ!」

天使は笑いながら、消滅した。

「チッ」

ギラは舌打ちすると、振り返った。


「心配いりません。皆さん、早く避難を」

倉庫に、凛とした声が響いた。

先程までいなかった人物が、真ん中にいた。

「あ、あやつ〜」

ギラは、忌々しそうに真ん中に立つ男を睨んだ。

「ジャスティン・ゲイだ!」
「ホワイトナイツの!」
「助かった!」

パニックになっていた人々に、希望がよみがえった。

「あちらから逃げて下さい」

ジャスティンの指示に従い、人々は、ギラが空けた穴から逃げていく。

「フン」

ギラは鼻を鳴らすと、ジャスティンの方に歩き出した。

「相変わらず、大した人気だな?今まで、何をしていたんだ」

ギラの言葉に、ジャスティンは肩をすくめ、

「人々を救う為に、幽閉され…人々を救う為に、天使を数人始末してきた」

フッと笑った。