春 ~風が吹いたら~


-- 一昨日。-----




『もしもし、田崎。華恋が出ていった本当の理由…きく覚悟はあるか?あるなら、俺ん家に来てくれ。』




潤悟はそう言い、電話を切った。







2時間後。




潤悟の部屋。







『で、本当の…理由って?』





『お前を傷付けないためだよ。なんか、俺らってお互いにさ、気づいてやんなきゃいけない時に、いっつも気づいてやれてないよな…。俺はともかく、田崎なら普通に気づいてたはずだよ。青山が彼女じゃなければ…。』