けれど、大人でも難しい人間関係。
子供社会でもうまくいかなかったりする。
ある日、俺が家へ帰ると、体操服姿の明が家の前で座り込んでいた。
「め……明! お、お前……何やってんの!?」
「哲太……あのね、あの……っ痛っ!」
俺を見つけた明は慌てて立った。
そして立った衝撃でどこかが痛んだのか、顔を歪めた。
「明!? どうした……って、膝……!」
明が苦痛の表情を浮かべた正体は、体操服のハーフパンツから出た膝だった。
血が出ている。
こけてすりむいたような傷。
体操服は砂で汚れていた。
「哲太……あの、手当してほしくて……」
「わ、わかったから! 早く俺ん家入れ!」
俺はすぐに明を家の中へ連れて入った。

