ヤバイ……。

ついに来てしまった。

生 徒 会 室 ! !

来たのはいいものの……

「は、入れない……」

ドアをノックする勇気がないあたし。

絶対ここにいるはずなんだけど……。

「や、やっぱ無理!!」

踵(キビス)を返そうとしたら、ガチャッと扉が開いた。

「あ……」

「……お前、なにしてんの?」

扉の先には、あたしを見たまま固まる悠斗。

「あ、いや……その……」

「まぁ、入れば?」

言葉をにごしたあたしを、部屋に招き入れた悠斗。
って、あたしいつもここ来てんじゃん。

「で? なに?」

部屋に入るなり、ソファーにドカッと座った悠斗。

悠斗の定位置はここですね……。

「あ、あの……テスト、見た?」

「――どうせまた1位だからいい」

ま、まさかのナルシ発言!! そうかも知れないけど少しは否定しろ!!

「――呆れた……」

「はぁ? なんで?」

「別に――」

拗ねたあたしを見ながら、悠斗はペットボトルを手に取った。

「見たよ」

「へ?」

「順位表――見たよ」