「別にいい」

……えぇぇえ!?

別 に い い ! ?

「ちょ、なんでそうなんの!?」

「いいじゃん。真崎にも了解取ったし。じゃ、真崎。緩奈のこと頼むね」

そう言って、足早に去って行った美保。
ちょっと待って……。

二人きりになってしまったあたしたち……。

気まずい。

「おい」

「は、はぃ!?」

いきなり話すから、声裏返っちゃったじゃない!!

「ってことだから。今日の放課後、帰るなよ」

……帰るなよって言われても、生徒会あるからどちみち帰れないって。

「分かったけど……なんでいいって言ったの?」

悠斗に尋ねると、悠斗はダルそうに机に座って言った。

「別に。俺もヒマだったし、お前見てるといじめがいがある」

ニヤリと笑いながら言う悠斗。
ムカつくんですけど。

「あっそ!! 言っとくけど、呆れないでね」

「多分な」

……多分ってなに!! 多分って!!

でもなんだかんだ言って嫌じゃないんだよね……。
なんでだ? こんな最低男。