「バカかーーーーー!!」

体育館に戻る早々、ヒカル先輩の怒声が響き渡った。

「ごめんなさい……」
「……さーせん」

「だいたい、歓迎会をサボるってどーゆうつもり!? アンタら、主役なんだからサボるなーーーー!! しかも、なんでよりによって生徒会室に行くのよ!! だいたいアンタらは〜……」

と、まぁ長々と説教されたあたしたち。
ヒカル先輩は、怒ると怖い……。

「もう。これを最初に見つけたら、学食1年無料にする予定だったのにさ!」

どうやら、景品は学食1年無料だったらしく……。
先輩の気合いが入っていただけに、怒り方は半端ない。

「ねぇ。なんで悠斗はそんなに平然としていられるの?」

やっと先輩に解放された後、悠斗と居残りで掃除されるハメになったあたし。

最悪なんだけど……。

「別に。サボった俺らが悪い」

……おいおい。サボるって言いだしたのはアンタじゃなかったっけ?

「矛盾してるね。自分で言いだしたくせに」

「いいんだよ、俺は」

……この俺様めっ!!

早く終わらせたくて、ほうきを動かし始めたあたし。すると、いきなり手を掴まれた。
もちろん、手を掴んだのは悠斗でありまして……。

「な、なに?」