結局、先輩たちに追い出されるようにして校内に出て来たあたしたち……。

隣にいる悠斗を見ると……明らかに不機嫌だった。

「ど、どうする?」

恐る恐る尋ねると、悠斗からは意外な答えが返って来た。

「とりあえず……手、繋ぐぞ」

――えっ?

照れもせずに言う悠斗。
いやいや、手ぇ繋ぐの!? 絶対無理だよ!!

「なに顔真っ赤にしてんの?」

「だ、だって、手ぇ繋ぐとか言うから……」

「バーカ。監視されてんぞ、俺達」

「……は?」

口をポカンと開けていると、悠斗は顎で上のほうを差した。

そこに着いていたのは……

「カメラ?」

「多分、あのカメラで生徒を監視してるんだろ。不正しないように」

「ふ、不正っ!?」

「ま、ヒマだし、とりあえず生徒会室行くか」

「はっ?」

監視されてると言ったそばから……サボりですか。

悠斗は、さりげなくあたしの手を握って、生徒会室に向かって歩き出した。

強引な奴――……。