結局、行き着いた場所は生徒会室――。

改めて見ると、オシャレなんだ……。

部屋は綺麗に片付いていて、真っ赤な絨毯が敷かれた4畳半ほどの部屋には、ソファとテーブル。そして、本棚だけ。
なのに、本棚にはマンガがぎっしり詰まっていて。

男の子っぽい。悠斗の部屋も、こんな感じなのかな――。

「なに突っ立ってんの?  座れば?」

そう言って、自分が座るソファの隣をポンと叩く悠斗。
その顔には、明らかに不適な笑みがこっていて。

「ヤダッ!」

即答で断った。
すると、悠斗は立ち上がってあたしの腕を掴み、自分のほうへ引き寄せる。

「ちょっ、なに!?」

無理矢理顎を持って上を向かされたあたし。悠斗は、あたしの耳に口元を寄せて、適度にハスキーがこもった声で囁く。

「お前に、拒否権ないし」

悠斗はあたしの体を抱き上げると、ソファにゆっくり座らせた。
だから、どこにそんな力があるんだよ!