「 …ユカちゃん? 」




「 ―― あ 」





「 一緒に払っちゃおうって
カゴ、ちょうだい? 」




「 … は、 はい… 」





んしょ って
床に置いてあった、飲み物満載のカゴを
アズさんが両手で持ち上げる



それを彼が、片手で、軽く持った





『 ――… アズ 』




「 はい!! 」






『 …さっき、ごめん 』



「 …… え… なにが? 」




キョトンとした顔で
アズさんは、彼の顔を見上げる






『 … 俺が


貴女にまだ、
迷っていて欲しかっただけなんだ 』






彼はまっすぐな目で、アズさんを見てる