…私が、私であったのはいつだろう。
 そう思い始めたのは、なんと20歳を超えて、
 ずっとずっと大分後の事だった。




 どうしたの?と聞かれて、
 ううん、と首を横に振るのは、
 もはや癖。



 どうして…とは思わなかった。
 ただ、そういう風に、




 今までの私は、生きてきたんだった。