安心出来る匂い。 翔を感じられる匂い。 あたしを包み込んでくれる匂い。 もう、本当に大好き。 心の底から。 「……愛希、此処さ、一応学校なんだけど。」 頭を撫でられながら、翔を見上げた。 「あっ!そっか…ごめん。」 あたしは慌てて翔から離れた。 「お弁当、持ってきたの。はい!」 紙袋に入れたお弁当箱を翔に、手渡した。 「ありがとう。」 翔はお弁当を受け取って、優しく笑った。