あたしは自室から出て、お弁当の下準備。 「玉子焼きと、タコさんウィンナー、唐揚げ、きんぴらかなぁ。」 お弁当に入れる具材を冷蔵庫から物色していた時、 「愛希?これでいいのか?」 翔があたしに黒いお弁当箱を手渡す。 「いいよ。今から作っても、間に合わないよ?」 「そうだな…愛希、大学の場所知ってるか?」 「知ってるけど…。」 「届けてくれる?」 「うん!届ける!」 あたしは翔に笑顔を向ける。