ご飯を食べ終わって、お皿を洗っていると…




「わっ!もぉ、翔!」




後ろからぎゅっと抱きしめられた。



あたしの肩に顎を乗っけて、首筋に鼻を寄せる。




「くすぐったい。…もぉ〜お皿洗い辛いでしょ!」




軽く怒ってみても翔に効くわけもなく。




「講義…行きたくない。」




なんて、言い出す。




「何云ってるの?教授がサボっちゃダメでしょ?」




あたしは少し振り返って翔の瞳を見つめる。




「…愛希と離れたくないんだよ。」




「あたしも離れたくないよ…だけど、翔、お仕事でしょ?」




あたしはお皿を洗い終え、くるりと翔の方に向き直る。




「…ん。」




「だから、頑張って来てね!帰ってくるの待ってるから。」



ふふっとあたしは笑って、翔の頬にちゅっと小さくキスをした。