「翔ー?朝ご飯出来たよ〜。」
ダイニングから翔を呼ぶ。
何も聞かなかったけど、食べるかな?
朝ご飯食べない人もいるし…。
あたしが翔のコーヒーメーカーで豆を挽いて、コーヒーを作っていると。
ガチャリと寝室のドアが開いた。
中からは、翔が欠伸をしながら出てくる。
「朝ご飯って、食べる?」
「んー…いつもは食べない。」
そう言われて、ちょっとショックだった。
そーだよね…翔の食べてる所あんまり見ないもん。
「そっか…じゃあ、コーヒーは飲む?」
「飲む。…飯も食う。」
俯き加減だったあたしは翔の言葉で、顔をあげる。
「えっ?無理しなくていいよ?朝、食べたくないでしょ?」
あたしが云うと、
「は?何云ってんの?」
「な、何って?」
真っ直ぐ見つめてくる翔の言葉を待つ。

