「でも、顔に出てる。全・部。」




ニコッと笑うその顔が怖い。
は、般若!?




「…………ごめんなさぃ。」




だんだん語尾が小さくなって。
寒気を感じて、謝る。




「まぁ、いいけど。そろそろ行こう。」




彼はあたしの右手をつかんで歩き出した。