ぽっとあたしの顔が赤く染まる。
一部始終を見ていたママが、
『…はいはい。いちゃいちゃするのは家に帰ってからねぇ。暑苦しい…。』
呆れたようにため息を漏らす。
『じゃあ、2人共、此処でいいのね?』
『うん!此処がいい!』
あたしはママの顔を見つめて云う。
『愛希、仲良く暮らすのよ?』
ママは急にお母さんの顔になって、あたしと翔を交互に見た。
―――――――…。
これはほんの一ヶ月前の事。
これもママとの約束だ。
………仲良くかぁ。
初っぱなから少し気まずいんだけど…。
それより、早く作らないと。
あたしは自室に戻り、制服から部屋着に着替えて、髪を高い位置でくちばしピンでとめる。

