何分か歩いて翔が立ち止まった。 「此処だよ。俺達の家。」 その言葉にあたしは上を見上げる。 「わぁ!結構大きいね〜!」 あたしが興奮気味に翔に話し掛けても、あまり反応がない。 そっか…怒らせちゃったんだっけ。 どうしよう…気まずいよ…。 「…中、入ろうか。」 話をしなくても手はしっかり繋いでくれてる。 きゅっと、繋いでる手に少し力を込める。 すると、翔もあたしと同じように力を入れた。 それだけでも、あたしは嬉しい。