「…愛希、あのさぁ…」




「…ん?なぁに?」




あたしはもう一度翔の方を見た。



でも、いつまで経っても何も云わない翔。




「…やっぱいい。」




「…うん…。」



やっぱり怒らせちゃったんだ。
どうしよう…これから新しい家に行くのに…。




翔と気まずい雰囲気なんてヤだよ。




そして、あたし達はこれから一緒に住むマンションに一言も喋らないまま、向かった。