「普段って、お前も今日見ただろ。」
「へ?いつ??」
「昼飯のとき。」
見た覚えないな。
あれ?確か、あの女装してた人も同じ名前だったなぁ。
…………………………………。
「えぇ―――――っ!!!!!!和貴さんてあの女装の人ぉぉぉ!?」
「どう考えてもそうだろ。」
何食わぬ顔してスパゲッティを食べ終えた翔は冷えた緑茶を飲み干した。
「ま、真優になんて言おう……」
和貴さんが女装が趣味なんて言ったら真優どうするのかな…
ひとり、焦り出すあたしを尻目に翔は
「云っとくけど、和貴の分野は性転換。だからアイツは女装してるわけ。」
「せ、性転換…?」
「分かんない?女は男に、男は女にすること。」
「よ、よく解んないけど女装趣味なわけじゃないよね?」
「まぁな。アイツは至って普通の男だ。……今から言うことを真優ちゃんに伝えてやれ。」
「え?う、うん!」
あたしはフォークを置いて、翔の話に耳を傾けた。

