『数……お前の目から見て何人や』
「24……やれない数じゃないな」
『へぇ、じゃぁ半分でええか?』
余裕満々の華南の声に靖也は少し笑いをふくめてそう告げた。
そんな靖也の挑発もほとんど無視して華南は眼下だけを見つめていた。
「始まったぞ」
『よっしゃ、撃ちこみ開始や』
そう告げ終らないうちに聞こえる銃声音。
チっと軽く舌打ちをして華南は窓ガラスを蹴り割った。
そしてその刹那、隠し持っていた煙玉を倉庫内に放り投げて自らも飛び込む。
地上まで十数メートルある高さから飛び降りて来た華南を見て、靖也は「このっ、アホ!」と、怒鳴るが銃撃音により掻き消されてしまう。
今度は靖也の方が舌打ちをして仕掛けられたカメラに向かって合図を送る。
華麗に着地をして見せた華南は間髪いれず近くに居た者に蹴りかかった。
そして、時には握った銃で相手の足を狙っては動けなくする。
一方の靖也も慣れた様子で相手を戦闘不能状態にして行く。
立っているものが3人ほどになった所で大きく開いた正面扉から警官がなだれ込んだ。
「くそっ!」
一番扉に近かった男が銃を乱暴に連射し何人かの警官が倒れる。
その様子をすぐさま捉えた靖也は自らの銃を男に向け引き金を引いた。
ズカンっと言う音とともにゆっくり身を倒す男の心臓は既に停止しているだろう。
冷めた目つきで先ほどまで生きていたその男を見やると靖也は銃を懐へ直した。
「死にたなかったら全員、一歩も動くな」
歩きながらジャケットを脱ぐと、息絶えた男の方に放って被せる。
そしてスタスタと風を切るようにして靖也は倉庫を出て行く。
久しぶりに人を殺めたという事実に胸糞悪い思いをしながら……
「全員連れて行け……」
靖也の後を引き継ぐように華南はそう言葉をこぼす。
そして、出て行った靖也の背中を追いかけるわけでもなく……ただ見つめていた。
_
「24……やれない数じゃないな」
『へぇ、じゃぁ半分でええか?』
余裕満々の華南の声に靖也は少し笑いをふくめてそう告げた。
そんな靖也の挑発もほとんど無視して華南は眼下だけを見つめていた。
「始まったぞ」
『よっしゃ、撃ちこみ開始や』
そう告げ終らないうちに聞こえる銃声音。
チっと軽く舌打ちをして華南は窓ガラスを蹴り割った。
そしてその刹那、隠し持っていた煙玉を倉庫内に放り投げて自らも飛び込む。
地上まで十数メートルある高さから飛び降りて来た華南を見て、靖也は「このっ、アホ!」と、怒鳴るが銃撃音により掻き消されてしまう。
今度は靖也の方が舌打ちをして仕掛けられたカメラに向かって合図を送る。
華麗に着地をして見せた華南は間髪いれず近くに居た者に蹴りかかった。
そして、時には握った銃で相手の足を狙っては動けなくする。
一方の靖也も慣れた様子で相手を戦闘不能状態にして行く。
立っているものが3人ほどになった所で大きく開いた正面扉から警官がなだれ込んだ。
「くそっ!」
一番扉に近かった男が銃を乱暴に連射し何人かの警官が倒れる。
その様子をすぐさま捉えた靖也は自らの銃を男に向け引き金を引いた。
ズカンっと言う音とともにゆっくり身を倒す男の心臓は既に停止しているだろう。
冷めた目つきで先ほどまで生きていたその男を見やると靖也は銃を懐へ直した。
「死にたなかったら全員、一歩も動くな」
歩きながらジャケットを脱ぐと、息絶えた男の方に放って被せる。
そしてスタスタと風を切るようにして靖也は倉庫を出て行く。
久しぶりに人を殺めたという事実に胸糞悪い思いをしながら……
「全員連れて行け……」
靖也の後を引き継ぐように華南はそう言葉をこぼす。
そして、出て行った靖也の背中を追いかけるわけでもなく……ただ見つめていた。
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