「だったら、そのまま帰ればいいじゃん。逃げてるだけじゃ、何にも解決しないよ」 あたしは、それだけ言い残すとトイレを足早に出た。 あの空気の中でずっといるのは、あたしには無理だった。 もしかしたら、初めてケンカしたかもしれない。 もしかしたら、初めて本音で言い合ったかもしれない。