注釈(場面が変わり、設計事務所の前で、携帯電話のデーターに間違いないのか確認すると、事務所の中に入って行った。)
栗矢「ここに間違いないようだな。ごめんください、先程お電話いただきました・・・」
フミヨ「はい、何でしょうか?」
注釈(お得意先の設計事務所にフミヨの姿を見て、栗矢は驚いた。)
栗矢「あっ・・・・」
フミヨ「あらぁ、栗さんどうしたの、どうしてここがわかったの!」
ナレーション「最初は、栗矢とフミヨは驚いた様子だったが、すぐに気を取り直してフミヨは栗矢をストーカーと思ってしまった。」
栗矢「えっ、プリンターの様子を見に伺ったのですが、間違いました?」
フミヨ「うん!プリンター?・・・」
栗矢「そう、図面を打ち出すリンターのことだけど」
ナレーション「フミヨは自分の思い違いに気が付いて、恥ずかしさに少し顔が赤く火照るのだった。」
フミヨ「えっ、じゃこの大きな機械がそうなの?何かと思っていたら、プリンターとは知らなかったわ。」
栗矢「いつ、この事務所に入ったの?前に伺った時は居なかったよね?所長さんはお出かけですか?」
フミヨ「所長はさっき、電話して今出て行ったところ。実は私、留守番のバイトで、昨日入ったばっかりなの。栗さん、何をしているの?」
注釈(栗矢は会話をしながら、プリンターの電源スイッチを入れて点検を始めた。)
フミヨ「判るの?栗さんは営業でしょう!高い機械だから壊わさないでよ!」
栗矢「えっ、営業じゃないよ、僕は修理が本業だよ。あったこれだな、紙が巻き込んでいる、ほらこれを見てごらん。」
注釈(栗矢は、機械のカバーを外して故障の原因を、フミヨに見せた。)
フミヨ「どぉれぇ、これ?」