1ヶ月でも早く感じる、再来週は本当にあっという間だった。
委員会とかで結構忙しかったからかもしれないけれど。
「ごめんごめん、まった?」
優雅が髪を手くしで整えながら聞く。
「ううん!全然!」
あの番組を見てから実はライブが楽しみだったことなんて言えない。
「10時45分にバスでるからそれに乗れば間に合うし、そのまま直で行けるよ」
きっと昨日頑張って覚えたんだろうなーと
優雅が覚えている姿が頭に浮かんだ。
「あっ、そういえばさー2組のうちの友達いたじゃん。」
急に話が代わって取り残されそうになった。
「あーあの令花だっけ?」
優雅といつも一緒に居た友達。
「うん、でさー令花が、先輩に告って、付き合ったんだって」
「先輩誰?」
なんだか面白くなってきて楽しくなった。
「赤石ルイだっけ?うん、たしかその人。ルイって珍しかったから」
あかせ・・・!?
「え、ちょっ・・・それってさ」
「うん、なんか弟らしい。太陽くんの」
なにこれ!少女マンガの展開じゃん!
「じゃあ、優雅羨ましいでしょ」
ちょっとテンションが上がっているが、優雅に冷静を装って聞いた。
「うん!めちゃくちゃ!だって一番好きだもん!太陽くん」
優雅の嬉しそうな顔を見てると自分まで顔がゆるんでしまう。
あれ、でも待って。
私ってTimeなんかに興味無かったはずじゃ・・・
これじゃあまるでファンみたいじゃん!
「あっバス来たよー」
下を向いている私にトントンと肩を叩く。
バスの後ろから2番目の席に座った。