「…………」
雅が屋上を後にして、その日本人形みたいな女の子と2人きりになる。
沈黙が息苦しく感じて、どうしようかとその女の子を見た瞬間、私は思わず息を呑んでしまった。
「え………なに」
「あんたも覚えてないわけ?」
その女の子はさっきまではまるで別人のような鋭い目で私を睨みつけ、雅としゃべっていた時とは想像もできないような低く憎しみの籠もった声で私にそう問いかけた。
なに…?
あたしこの子とどっかで会ったこと…?
「…おめでたい女だね。雅のことだけ覚えとけば私には充分ってことかしら」
「そんなこと…」
「そうでしょ。あんたがいるせいで雅はあたしたちに冷たいし、教室にはいないし…」
それってつまり…
「嫉妬してるの?」
「は?ばっかじゃないの?ふざけんな」
「いや、でも…」
「うるせぇな!黙れよっ」
さっき以上の剣幕で私をみるその子。
な、なんなの一体…?
あたし何した…?
意味がわからなくて、言われっぱないしじゃ悔しくて、小さく拳を握りしめ、その子をキッと睨み返した。

