心詩 ー モウイチド、モドレルノナラ ー






うるさく音を立て、背後で扉が閉まる。


…あ。
あの得体の知れねぇ女と、永遠を残してきて大丈夫だったか。


まぁ…見た目言っちゃあなんだが、どっちかっつったら苛められる方っぽいから大丈夫か…。



止めた足を、階段を下りるのに踏みだそうとする。


しかし、ふと蘇ってきた記憶に、また足を止めてしまった。



…………あれ?



今なんか…あの女のこと、

思い出した気が……。



――キーンコーンカーンコーン



「…やべ。早くいかねぇと」


職員室で待っている、数学のハゲのイライラした顔を思い出す。

早く戻るためには、1つでも怒る理由を無くさなければ。



一段飛ばしで、階段を降りていく。


下に着いたときにはもう、あの女のことなんて、頭から消え失せていた。