あたしは、あれから少しの間、動けなかった。
でも、知らないうちに、家に着いていた。
どうやって、帰ったのかは、覚えてない。

家に着いて、自分の部屋に入った瞬間、涙が出てきた。

誰かに慰めて欲しかった。
でも、希にはさっき心配かけたばっかだし、直輝には言えるわけないし、無理だよ。

この日は、朝までずっと泣いていた。