「ちょっとの間、家に入れといたけど。美空に電話した時も一緒に居たぞ」
「嘘っ...」
なんの用があって...?
「すっげぇ後悔してた、アイツ。別れたくて別れたわけじゃねえって。学校が離れて怖くなって。だから別れたって言ってた」
「廉...っ」
また泣き崩れた
あたしは廉だけが好きなのに...
「もしも、今の気持ち言いてえなら廉に電話してやれ。本当は言うなって言われてたんだけどな...」
「ううん...電話しないよ...」
「なんで?廉が好きなんじゃねえの?」
「好きだけど...」
きっとこの状態がいいの...
廉と居たら...野球に集中出来ない気がして...
廉には甲子園に行って夢を叶えてほしい...
だからあたしは居ない方がいい...
「まあ、気持ちに整理ついたら電話してやって。アイツ、待ってると思うから」

