二匹の野獣と・・・・

えっ・・・・。


び、美少年!

めっちゃかわいい!!!

あたしは口をパクパクしていた。

「すいません・・先輩。ですよね?」

「え、う、うん。えっとね、そこの角曲がったら1の3だよ!」

あまりの美少年に、動揺してしまった。

「よかった。ありがとうございます!
僕、宝 京〈タカラ キョウ〉っていいます。」

「え、えと。あたしは、益山 流莉です。」


『2、3年生の皆さんは体育館に移動してください。』


はっと我に返るあたし。

「やっ、弥夜!早くいかなきゃ!」

そう言ってあたしは、弥夜を急かした。

「はい、はい。」

弥夜は、呆れている。


「じゃぁね!京君!」

あたしは京君に手を振ると、体育館に走った。

「・・・・流莉先輩・・・か。」


京君が不敵な笑みをしているのにも気付かずに。